看取りボイスください。
以下は妄想垂れ流しのため完全無視していただいても結構です。
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「やあ、久しぶりっ! 親愛なる愛守ノユリが会いに来たよ!」
「……いや、ボンジュールって、キミ日本在住の純正日本人でしょ。それに……そうそう。その噂の悪い吸血鬼ね」
「ん、ふふ。その吸血鬼は――」
――こんな顔だったかい
「なんてね? 冗談」
「まあ本当はそれの対処に駆り出されちゃってさ、キミのところにはついでで来たんだよ」
「そう。君のところに来たのはつーいーで!」
「ボクはね、こう見えても忙しいんだよ。ボクが眷族に、女の子にした子たちの世話を見ないといけないし」
「……ところで、さ。考え直す気はない?」
「今からだって、吸血鬼になれば全盛期の身体を取り戻せるよ?」
「その折れ曲がった背骨も、お肌のハリも」
「それに……さ」
「ボクは、キミが側にいないのは……寂しい」
「寂しいし、悲しいよ」
「ねえ、いつもみたいにボクのわがまま。聞いてくれないの……?」
「なーんて」
「なんて……ね」
「これは冗談じゃなかったんだけど、なぁ」
「んふふ。でも、相変わらずキミは不用心だ」
「無理やりにキミを眷族にしてしまうことだって――――」
「――それこそ冗談」
「……ボクがキミのお願いを断ったことがある?」
「はー、やめやめ。ボクらしくないことはおーわりっ」
「お話しできて楽しかったし、そろそろ帰るよ」
「んー、……うん。」
「アデュー、かな。フランス語は」
「じゃあ良い夜を」
「……まったく。アデュー、なんてとんだ皮肉だよ。吸血鬼のボクが『神の下へ』だなんて」
「……バイバイ」